先日、Cygamesは韓国にてメディアを対象とした「Shadowverse: Worlds Beyond 事前体験会」を開催。韓国語版での試遊や木村プロデューサーへのインタビュー、Cygames Koreaの原直樹マネージングディレクターのコメントなどが行われた。
この記事ではインタビューの日本語訳をお届けします。
Q.「超進化」の企画意図について教えてください。また、前作の『Shadowverse』は9ターン程度で終わるゲームを目指していたと聞いていますが、「超進化」もそれに合わせたシステムなのでしょうか?
A.「超進化」は、『Shadowverse: Worlds Beyond』独自のバトルルールを作る際に、「新しい要素」を追加するために企画されたシステムです。様々なシステムをテストした結果、現在の「超進化」が採用されました。
『Shadowverse: Worlds Beyond』は、前作と同様に10ターン/10分前後でゲームが終わることを目標としています。しかし、「超進化」がこれを可能にする主要な要素として企画されたというよりは、「初心者の方には必殺技を使うような爽快感を味わってほしい」、「熟練者の方には戦略の幅を広げる研究要素の一つとして楽しんでほしい」というような意図で追加されたものとご理解いただければ幸いです。
Q.ストーリーの観点から、前作のキャラクターが再登場するのか、また世界観の繋がりがあるのかが気になります。
A.『Shadowverse』の世界観は、前作と今回の『Shadowverse: Worlds Beyond』の両方が繋がっています。前作の主要なキャラクターたちも物語が続き、直接的にゲームに登場する計画もあります。
Q.「先攻・後攻」のバランスを合わせるために、どのような努力をされたのか教えてください。
A.「先攻が有利だ」というご意見は、前作で多くいただいたフィードバックの一つです。今回の『Shadowverse: Worlds Beyond』では、この問題を解決するために後攻に様々なメリットを付与しました。
例えば、「エクストラPP」によって後攻のプレイヤーがリソース活用で有利になる点や、「超進化」を先攻のプレイヤーよりも先に使える点などが挙げられます。カード効果の中にも、後攻のプレイヤーが有利になる要素が多くあります。
ただ、それによってバランスが完全に取れるかどうかは、やはりゲームリリース後にデータを収集してみないと結果は分かりません。もしローンチ後に我々が想定したバランスと異なるようであれば、即座に対応していくつもりです。

Q.『Shadowverse: Worlds Beyond』は、先行してリリースされたオフラインTCGの『Shadowverse EVOLVE』の要素を多く導入しているように見えます。今後、この2作品間で連携はありますか?
A.『Shadowverse: Worlds Beyond』の要素が『エボルヴ』に導入されたり、逆に『エボルヴ』の要素が『ビヨンド』に逆輸入されたりといった交流は、今後も行われるでしょう。実際に「ヴァンパイア」と「ネクロマンサー」が「ナイトメア」に統合されたのは、実は『Shadowverse EVOLVE』で先に実施されたことでした。
Q.ヴァンパイアとネクロマンサーがナイトメアに統合された具体的な理由について教えてください。
A.やはり「バランス」の問題でした。ゲーム環境を確認しながらクラスの使用率を継続的に追跡し、予測を立ててバランス調整を行った結果、7クラスの環境が最も理想的だという結論に至りました。もちろん、『Shadowverse EVOLVE』との連携も考慮しましたが、基本的には現在のクラス体制が最も「シャドウバース」に合っているとご理解いただければと思います。

Q.カードパックのリリース周期と「ローテーション」方式は、前作と同様に進むのでしょうか?
A.はい、その通りです。まずゲームリリース初期には、第1弾から第3弾までのカードパックを最大限早く提供していく予定です。その後は、2ヶ月に1つのペースでゲームパックをリリースすることを目指します。
また、カードプールが無限に増え続けると様々な問題が生じる可能性があるため、前作と同様に「全てのカードを使用できる対戦」モードと、「決められたルールに基づいて使用できるパックが制限される」モードを同時に運営していく計画です。
Q.今回変更されたカードパックの販売および「分解」ルールによって、特定のクラスだけをプレイするユーザーはカードを集めるのがやや難しくなると予想されます。もしかして、特定のクラスカードだけを販売するような補完措置を設ける予定はないのでしょうか?
A.残念ながら、特定のクラスカードだけを引くことはできません。代わりに、毎日提供される無料1パック開封や、特定の枚数を引くとレジェンドカードを確定で提供するといった形で、ユーザーの皆さんにカードを引く機会をより多く提供していく予定です。



Q.もしかして、『Shadowverse: Worlds Beyond』はコンソール版のリリースを計画していますか?
A.現在のところ、公式に発表しているモバイルとPCプラットフォーム以外での、他プラットフォームへのリリースは考えておりません。
Q.韓国語版の「音声吹き替え」は計画していないのですか?
A.残念ながら、現時点では韓国語の吹き替えは難しいと思われます。
Q.ゲーム内のロビー機能として「シャドバパーク」が追加されましたが、このシステムの企画意図は何でしょうか?
A.シャドバパークは、複数のユーザーが一つの空間に集まるワールドマップ機能です。カードゲームは一人で楽しむものではないので、他のユーザーとのコミュニティが重要だと考え、このコミュニティ機能を補完するために作った機能と見ていただければと思います。
この空間でユーザーは他のユーザーと交流したり、ゲームが上手くなる方法を学んだり、自分の強さをアピールしたりといった行動が可能になります。また、パーク内には「サッカー」のミニゲームのように、本当に他のユーザーと気軽に楽しめるコンテンツもたくさんあります。これらを通して、ゲーマーの皆さんにも楽しくゲームをプレイしていただければ幸いです。

Q.今作のクラス別「リーダー」を見ると、前作とは雰囲気が異なると感じました。このようなキャラクターデザインにした理由は何でしょうか?
A.私たちは特に前作と違うとは考えていません(笑)。ただ、私たちが考える「最高の」キャラクターをデザインするために努力したと見ていただければと思います。
Q.前作は他のIPとのコラボレーションを行う際、「リーダースキン」や「バッジ」などをリリースする程度にとどまっていました。もしかして、『Shadowverse: Worlds Beyond』では、特定のIPの「カードパック」を出すといった形での拡張も考えられますか?
A.正直に申し上げますと、現在私たちはゲームのリリースに全力を集中しています。そのため、コラボレーションについては特に考えておらず、現在企画中のものもありません。もしコラボレーションを行うことになれば、後日発表しますので、それをお待ちいただければ幸いです。
Q.カードゲームはやはり新規プレイヤーの獲得が最も難しいと思いますが、『Shadowverse: Worlds Beyond』では新規プレイヤーを取り込むためにどのような施策を用意していますか?
A.まず、「チュートリアル」をはじめ、AIと対戦できる様々なコンテンツをたくさん用意しました。そして、AIのレベルも段階的に設定しており、詳細はお話しできませんが、一種の「AIのアドバイス」のようなものも受けられるように準備しています。
既存の『Shadowverse』プレイヤーはもちろんのこと、初心者の方々も楽しく遊べる作品に仕上がりましたので、新規ユーザーの皆様にも多くの関心と期待を寄せていただければ幸いです。
Q.勝利において、「運」と「実力」の比重をどの程度に設定しているのか教えてください。
A.これは今日の質問の中で最も難しい質問だと思います(笑)。実際にカードゲームでは運と実力の両方が重要なので、「運と実力の比重がどの程度であるべきか」といった決まった割合を言うのは非常に困難です。
ただ、カードゲームはその特性上、まず「カードを引くこと」から運が作用するため、その後のプレイでは運よりも実力が重要になるゲームを作りたいと考えていました。
Q.最後に、ゲームを期待しているユーザーの皆さんに、『Shadowverse: Worlds Beyond』の長所をアピールするとしたら何でしょうか?
A.何よりもまず、『Shadowverse: Worlds Beyond』は「カードゲーム」です。カードゲームだからこそ本当に面白い作品であり、イラストや演出など、あらゆる面でカードゲームの長所を最大限に活かせるように、細部にまでこだわって作った作品であることをアピールしたいです。
これまでカードゲームを楽しんでいた方も、そうでない方も、同じフィールドで「楽しく」遊べる作品ですので、ぜひ『Shadowverse: Worlds Beyond』に多くの関心と期待を寄せていただければ幸いです。